災害時に家庭で水の備蓄量は一日一人当たり何リットル必要?

防災対策
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人が最低限に生きていく上で必要なものは何でしょうか?

お金・車・家など挙げられますが命を閉ざさず生きていくことだけであれば、水と食べ物が最低限度必要となります。
生きれるか/そうでないかを選択する機会は普段生活する上で迫られることはないと思いますが、大きな災害が起こったとき必要となってしまいます。

ただし、もし大きな災害が起こったときには「生きていく上で最低限必要なもの」として”水”が最も重要となってきます。

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政府発表の推奨される水の必要量とは

まず水がなぜ人にとって重要なのかといえば、人体における水分量の比率はその他成分に対して最も高く一般的な成人で「55~60%」を占めています。

また体の臓器では「脳、腎臓、肝臓、腸など」は水分の含有量は80%程度と高いのが人体です。

もちろん食べ物として栄養価の高いものは体に必要とされますが、生命維持に必要な最低限の成分が何が必要かといえば「水」と言えるでしょう。

政府が発表している一日あたりの水の量は一人当たり1日3リットルを3日分確保として目安(=つまり確保すべき量は9リットル/人)とされています。

ex.
飲料水 3日分(一人1日3リットルが目安)
・非常食 3日分の食料として、ご飯(アルファ米など)、ビスケット、板チョコ、乾パンなど
・トイレットペーパー、ティッシュペーパー ・マッチ、ろうそく ・カセットコンロ など
※飲料水とは別に、トイレを流したりするための生活用水も必要です。日頃から、水道水を入れたポリタンクを用意する、お風呂の水をいつもはっておく、などの備えをしておきましょう。

出典元:内閣官房内閣広報室

ただし、注意しておくべき点は、「飲料水」と明記されているところです。

備蓄水としてペットボトルだけでは不足する可能性もありますので、以下のウォーターサーバーを導入(過去記事)しておき普段使いの飲料水と共に非常時の備蓄水とすることも有益です。

実際に一人1日あたり日常生活で使用している水の量

人が一人当たり一日に必要とすべき水分量が「3リットル/日・人」ということです。

ただし飲料水以外にも普段の生活において使っている水(生活用水)は、「トイレ(水洗トイレとして)やお風呂・シャワー、ご飯を作る際の炊事用、洗濯用など」のいろいろなところで水を使用しています。

災害時は節水するとして”お風呂を我慢したり、ご飯はレトルトや缶詰めに代用し、洗濯機は最低限の使用”で収めたとしても、トイレだけはどうしようもないと個人的には思っています。実際に私も3.11の東日本大震災で被災した際に水が数日止まった時に最も困ったのがトイレの排水でしたし…。

東京都水道局が公開している家庭で一日当たり一人が使用する水の量は「平均219リットル程度(平成27年度)」ということです。なお用途別の使用量の目安は次のとおりです(出典元:東京都水道局HP)。

用途条件使用料
洗面/手洗い1min流しっぱなし約12L
歯磨き20sec流しっぱなし約6L
洗車流しっぱなし約90L
シャワー3min流しっぱなし約36L

水洗トイレで大で流すと約13~15リットル/回を使用し、例えば1日3回程度の使うと約50リットル弱の水が必要となります。
断水時のトイレの流し方と必要な水量については以下の記事をご覧ください。

またシャワーではなく湯舟に浸かるためにお湯を貯める場合、1回につき150~200リットル程度の水を使用することになります。

必要な水の確保ができない時の対策と代用

生命維持のため飲料水として必要な量は「3日間で9リットル(=3リットル/日・人×3日)」ですが、生活用水を考慮すると「+219リットル/日・人」が必要な計算となります。

いかに普段生活していく上で水を使用しているかがわかると思いますし、重要なことか気づくのではないでしょうか。

水の使用量を抑える節水方法として次のこと対策しておいても良いかもしれません。

トイレのタンクにペットボトル

水洗トイレの場合、水を流すとき用のタンクがあると思います。このタンクの中に水を入れたペットボトル(例えば2リットル用)を沈ませておくことによって、1回あたりのペットボトルの体積分の使用量を抑えることができます。

例えば、ペットボトル(2リットル)を2本入れておくとして、1回あたり4リットル削減できますので一日3回使用するとして「12リットル/日の減少」することができます。

ただしトイレの洗浄システム(水の流れ)によって最低限必要な水量が変わってきますので、使用した後にちゃんと流れることは確認してくださいね。

お風呂の浴槽の水を再利用

昔から節水と言えばよく話題になることが多いですが、実際にお風呂で貯める水は約200リットルですので、この水を再利用できるならば非常に効果的です。

使い道として、洗濯機や庭の水まき用、トイレなど排水や飲み水以外の生活排水に使われるところで利用できます
バケツで浴槽の水を汲んで使用する以外にも電動ポンプで吸い上げて水を出す機械も多く売られていますので、水汲みの手間や疲れが気になる場合は一台購入しておいても良いかもしれませんね。

ただし気分的・生理的にお風呂で使った水を使いたくない気持ちも分かりますので、節水や水道コスト下げたいのか、そこまではしたくないかで判断いただくことですが、もしもの災害時を考えると普段から浴槽に水を残した状態を維持しておくことを考慮しても良いのかもしれません。

まとめ

  • 食べ物がなかったとしても「水」は生きていく上で最も重要。
  • 飲料水として「一人1日あたり3リットルで3日分」が必要(政府発表資料より)
  • 生活用水は「一人1日あたり約219リットル」を使用している(東京都水道局HP)
  • 生活用水に使用できるように浴槽へ水を貯めておく、節水など普段から大事です。

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