台風来襲時期の大雨についての提案

防災対策
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2018年梅雨末期の大雨により全国で河川の氾濫、住宅の浸水、倒壊など大きな被害がもたらされ私の住む地方もこの大雨により至る所で被害が続出し、5年経った今でもその爪痕は生々しく残っています。骨組みだけ残された家屋、更地になってしまった土地。それらを見ると自然の恐ろしさを実感してしまいます。

今回は大雨・台風の状況が引き起こす災害から身を守るための対策についてお伝えします。

年々増えている大雨の被害

大雨というと台風というイメージが強かった昔に比べて最近では梅雨末期の集中豪雨、夏のゲリラ豪雨などでの水害の被害が全国の至る所で起きています。

前述した平成30年7月豪雨は西日本を中心に大雨をもたらしました。この雨は台風7号の影響で梅雨前線が刺激され多くの場所で観測史上第一の降雨量を記録しました。
この大雨で河川流域の集落、山間の集落が河川の氾濫、浸水害、土砂災害で甚大なる被害を被ったことは忘れてはいけません。こうした大雨による災害は令和2年7月豪雨(熊本県、鹿児島県、福岡県、佐賀県、長崎県、岐阜県、長野県で大雨特別警報が発出)など毎年のように起きています。
今では梅雨の集中豪雨は梅雨明けを期待する気持ちだけでは迎えることができません。
暑い夏を迎える前の過酷な通過儀礼のようになっているのです。

大雨の際に気をつけなくてはならないこと

大量の雨が降った際に注意しておくべきこととして、以下のことに気を付けた方が良いでしょう。

土砂災害への備え

険しい山々に囲まれている日本は、崖崩れや土石流、地すべり等が発生しやすく、土砂災害が発生するおそれのある危険区域は全国に約67万区域もあると言われています。
国土交通省のサイトに掲載されている「土砂災害危険箇所」等を確認し、自宅周辺での土砂災害の危険性がある地域を事前に確認しておく必要があります。

大雨の際には地下には潜らない

ゲリラ雷雨のような集中豪雨は、市街地や地下鉄・地下街等の地下空間の浸水や交通機能の混乱等の被害を引き起こします。

大都市圏では急な大雨による大量の水が地下へ入り込んだとしても排水口・流路網、排水ポンプ等が設置されており大きな災害とはなりにくいものの、その他多くの地方の地下(半地下等)では、浸水の水圧でドアが開かなくなり、閉じ込められる可能性もあるため、雨を凌ぐために安易に地下へ避難などはせず地上に上がるか2階以上の建物等の安全な場所へ避難しましょう。

冠水した道路を歩かない

道路では、大量の雨水が下水管に流れ込むとマンホールのふたが水圧で浮き上がってしまいます。また地方によっては側溝に蓋がされていない場所もあります。
大雨で道路が冠水してしまった際はマンホールの蓋が開いていたり、側溝が剥き出しになっているのかなど判断をすることができず転落、転倒の恐れがあります。

道路が冠水している際にはむやみに出歩かないことが一番です。

大雨の際の避難には運動靴を履く

冠水した場所を歩いて避難する場合にはひもで締められる運動靴かトレッキングシューズを履いて避難しましょう。
雨降りには長靴を履くことは通常でしたら問題はありませんが、大雨によって水の中を移動しなくてはいけないような場合では長靴だと靴の中に水が入り、脱げやすく転倒の危険性も大きくなるため避けるべきです。

浸水した車に閉じ込められてしまったら

車の中にいる間に大雨に見舞われ道路が冠水しドアや窓ガラスが開かない状況に備えて、緊急脱出用ハンマーを車内に準備しておきましょう。

ヘッドレスト・小銭を入れたビニール袋・スマートフォン・ビニール傘・車のキーでも車の窓ガラスを割ることができると言われていますがあまり効果がないという結果もあるようです。
冷静な判断ができる時ならば試行錯誤をすることもできますが緊急時には人は混乱してしまいます。確実に脱出が可能なツールを準備しておくことをお勧めします。

まとめ

近年では災害というと地震以外にも大雨による被害が甚大なる被害を私たちに被らせています。
特に梅雨時期、これからくる夏のゲリラ豪雨などは過去の歴史を振り返ってもここ最近の災害と言えるため私たちに耐性がないことも事実です。

実際に被害に遭われた方は「こんな災害は初めてだ」と口を揃えて言っています。確かに歴史上今までは起きなかった災害はあります。

しかしそれが今後も続くとは限らないのです。自分にも降りかかるかもしれない災害への備えをまずは気持ちの上で理解をし、少しでも自分の身の安全を守ることができるよう心構えと知識を蓄えておくことが何よりも被害を最小限に抑えることのできる方法ではないかと思います。

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