ニュースで 「台風」「ハリケーン」「タイフーン」「サイクロン」 という4つの呼び名を聞いたときに違いが分かりますか? 実は 発生海域による呼び名違い だけで中身は同じ「熱帯低気圧」とされています。
この記事では、発生海域マップ+命名規則 を中心に4つの呼び名の関係を整理しました。風速基準の違い/アジア名140個と日本の星座10名/ハリケーン6年ローテ/境界海域の事例まで気象庁・WMOの情報をもとにまとめています。
結論:4つの呼び名は同じ「熱帯低気圧」
まず 結論 からお伝えしておくと、4つの呼び名の違いは発生海域による命名規則の違い だけで現象としては 同じ「熱帯低気圧」 とされています。
結論の整理
| 呼び名 | 中身 |
|---|---|
| 台風 | 北西太平洋(日本付近)の熱帯低気圧 |
| タイフーン | 北西太平洋(同上)の熱帯低気圧/英語表記 |
| ハリケーン | 北東太平洋・北大西洋の熱帯低気圧 |
| サイクロン | 北インド洋・南太平洋・南インド洋の熱帯低気圧 |

台風とハリケーン、サイクロンって何か違うの?

呼び名が違うだけで中身は同じ「熱帯低気圧」とされていますよ。発生海域によって台風・ハリケーン・タイフーン・サイクロンと呼び分けられているだけなんです。WMOで観測機関も6つの海域に分けられているとされています。
「実は同じ」の根拠
- 4つの呼び名は WMO(世界気象機関)の地域分類 に基づいて使い分け
- どれも 熱帯または亜熱帯の海上で発生する低気圧 で、構造は同じ
- 違うのは 観測機関 と 風速基準 と 命名規則 だけ
次に海域マップ・命名規則・風速基準を順に整理します。
発生海域別マップと命名規則
本記事の中核となる 発生海域別マップ です。WMO(世界気象機関)は世界の海域を 6つに分割 し、それぞれに 責任観測機関(RSMC) を定めているとされます。
6海域×RSMC(地域特別気象センター)対応表
| 海域 | 呼び名 | 観測機関(RSMC) | 担当国 |
|---|---|---|---|
| 北西太平洋(東経180度以西) | 台風 / タイフーン | RSMC東京 | 日本 |
| 北東太平洋・北大西洋 | ハリケーン | RSMCマイアミ/ホノルル | 米国 |
| 北インド洋 | サイクロン | RSMCニューデリー | インド |
| 南インド洋 | サイクロン | RSMCラ・レユニオン | フランス |
| 南西太平洋 | サイクロン | RSMCナンディ/ブリスベン他 | フィジー/オーストラリア他 |
詳しくは 気象庁「台風情報」 で確認できます。
RSMCとは
- RSMC:Regional Specialized Meteorological Centers(WMO地域特別気象センター)
- 6海域それぞれに 責任機関 が定められている
- 日本は RSMC東京 として アジア14か国の台風情報を発表 している
- アジア14か国の協力体制で運用されているとされる
日本のRSMC東京の役割
日本の気象庁は RSMC東京 として北西太平洋の台風の 観測・解析・発表 を担っているとされます。
- 台風の 位置・進路・強度 を発表
- アジア14か国向けの英語情報 を提供
- 命名(アジア名140個)の 順番管理
- 一日 8回(3時間ごと) の台風情報を更新
日本の地震災害との対比(地球規模の災害観測体制)は関連記事もあわせてご参考ください。

「経度180度」が境界線
- 経度180度(日付変更線)が 北西太平洋とそれ以外 の境界
- 西側 → 台風 / タイフーン
- 東側 → ハリケーン
- 境界をまたぐと 呼び名が変わる(第7章で詳述)
風速基準の違い(日本17.2m/s vs 国際32.7m/s)
4つの呼び名で 最も大きな違い は台風と呼ぶための 風速基準 とされています。日本と国際基準で大きく数字が異なるため同じ嵐でも呼び方が変わってきます。
風速基準の比較
| 基準 | 風速 | 適用機関 |
|---|---|---|
| 日本(気象庁) | 17.2m/s以上 で台風 | RSMC東京 |
| 国際(WMO・米国等) | 32.7m/s以上 でハリケーン・サイクロン | 米国/WMO |
| タイフーン(米国用語) | 32.7m/s以上 | 米国(北西太平洋でも使用) |

日本の台風って弱くても台風って呼ばれるの?

気象庁発表では「日本は17.2m/s以上で台風」と呼ぶとされていますよ。一方で国際基準(WMO)の「ハリケーン・サイクロンは32.7m/s以上」が条件です。同じ嵐でも基準の違いで呼び方が変わってきます。
「日本の台風だけ最弱基準」とは
- 日本は 17.2m/s以上で台風 と呼ぶ最弱基準
- 国際基準は 32.7m/s以上 でハリケーン/サイクロン
- 同じ嵐でも、日本では「台風1号」、海外メディアでは「Tropical Depression」と表記が変わる場合がある
- これは事実の差で 「だから安全」「だから危険」という意味ではない とされる
数字を覚えるコツ
- 日本基準:17.2m/s = 約 時速62km
- 国際基準:32.7m/s = 約 時速118km
- 国際基準は 日本基準のほぼ2倍 の風速
「タイフーン」は同じ海域の英語表記
「タイフーン(Typhoon)」は 北西太平洋の熱帯低気圧の英語表記 で台風と同じ海域を指します。
- ただし米国は 32.7m/s以上のみ「タイフーン」 と呼ぶ運用とされる
- 日本基準で「台風」と呼ばれていても米国基準では「Tropical Depression / Tropical Storm」段階のことがある
- ニュースで「Typhoon」と聞いたら 大型の台風 と読み取れることが多い
台風のアジア名140個と日本の星座10名
台風には 「アジア名」 という固有名がつけられているとされます。日本提案の 星座10名 も含まれていて世界共通の命名規則になっています。
アジア名140個の仕組み
- 140個のアジア名:14か国が 10個ずつ提案
- RSMC東京が 順番に命名 する
- リストを一周したら 再び1番目から 繰り返し使う
- 大きな災害をもたらした台風名は 退役(次回以降使われない)
日本提案の10名は「星座」
日本が提案している10個の台風名は、すべて 星座由来(Tembin=天秤座、Kammuri=かんむり座 など)とされます。動植物や神話ではなく 天体 を選んだのが日本の特徴です。
星座10名それぞれの由来や大きな被害をもたらした台風名が「退役」される仕組みは別記事で1つずつ深掘りしています。あわせてご参考ください。

「数字(号数)」と「名前」の使い分け
- 日本国内:「台風○号」と呼ぶことが多い
- 国際向け:「台風(アジア名)」と呼ぶ
- どちらも 同じ台風 を指す
ハリケーンの命名(6年ローテーション・退役名)
ハリケーンは台風と異なる命名規則を採用しているとされます。アルファベット順・6年ローテーション が基本ルールです。
ハリケーン命名ルール
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 順番 | アルファベット順(A→B→C→…) |
| 使う文字 | A〜Wの21文字(Q・U・X・Y・Zは除く) |
| ローテーション | 6年で1周(2026年リスト→2031年再使用) |
| 男女交互 | 同じ年内で男性名と女性名を交互に使用 |
例:2026年北大西洋ハリケーンの命名順(アルファベットA〜のみ)
リストはWMOの北大西洋ハリケーン命名委員会で管理されているとされます。
- Alex, Bonnie, Colin, Danielle, …
- アルファベット順で発生のたびに割り当て
- 同じシーズンで 21個を超えた場合 は補助リストへ移行
退役するハリケーン名
特に大規模な被害をもたらしたハリケーン名はその後は除外 されるとされます。
- Katrina(2005年・米国南部)
- Sandy(2012年・米国東海岸)
- Harvey(2017年・テキサス)
- Irma(2017年・カリブ海)
- Maria(2017年・プエルトリコ)
- Dorian(2019年・バハマ)
退役後は 代わりの名前 が同じ頭文字で追加される運用とされる。
サイクロンの命名
サイクロンは 海域ごとに別の命名委員会 が管理しているとされます。
- 北インド洋:13か国が提案/RSMCニューデリー管理
- 南西インド洋:RSMCラ・レユニオン管理
- 南西太平洋:RSMCナンディ/ブリスベン等で管理
- 名前は 地域文化を反映 している場合が多い
「同じ嵐が呼び名を変える」境界海域の事例
最後に 「同じ嵐が呼び名を変える」境界海域の事例 を整理します。経度180度を中心に、過去に呼び名が変わった珍しい事例があるとされます。

ハリケーンが経度180度をまたいだらどうなるの?

北東太平洋のハリケーンが西に進んで北西太平洋に入ると「台風」と呼び替えされることがあるとされていますよ。同じ嵐が呼び名を変えるという珍しい事例も過去に観測されたとされています。
経度180度を西へ越える事例
- 北東太平洋で ハリケーン として発生
- 西に進んで 経度180度を越える
- 北西太平洋に入ると呼称が 「ハリケーン」から「台風」へ 変わる
- ただし 名前はそのまま引き継がれ、新たなアジア名は付け替えられないとされる(気象庁が別途 台風の号数 を割り振る運用)
過去の事例
- 2014年の ハリケーン Genevieve が経度180度を越えて北西太平洋に入り、名前はそのままに 「台風13号」 として扱われた記録があるとされる
- ただしこの台風は 日本には接近せず日本のはるか東の海上で勢力を弱めて熱帯低気圧に変わったとされる
- 経度180度を越えるハリケーンは 数年に一度程度 とされる
赤道を越える事例
- 赤道を越える熱帯低気圧 は現実にはほぼないとされる
- 北半球と南半球で 回転方向が逆(北:反時計回り/南:時計回り)
- 赤道付近では コリオリ力がほぼゼロ で渦が維持できない
境界海域の混乱を避けるには
- ニュースで 複数の呼び名が出てきた 場合
- 同じ嵐を 別の機関が別の名前 で呼んでいる可能性
- 気象庁公式(RSMC東京)と 海外メディア(NOAA等) の両方を確認するのが望ましいとされる
まとめ
台風・ハリケーン・タイフーン・サイクロンの違いを整理しました。
- 結論:4つの呼び名は 同じ「熱帯低気圧」/違うのは発生海域だけ
- 海域マップ:北西太平洋=台風/北東太平洋・北大西洋=ハリケーン/インド洋・南太平洋=サイクロン
- RSMC:6海域それぞれに責任観測機関(RSMC東京は日本)
- 風速基準:日本17.2m/s vs 国際32.7m/s(日本の方が低い基準で台風と呼ぶ)
- 命名規則:台風=アジア名140個(日本提案の星座10名含む)/ハリケーン=6年ローテ/サイクロン=地域別
- 境界事例:経度180度を越えると「ハリケーン→台風」と呼び替え
「呼び名が違うだけで同じ熱帯低気圧」というシンプルな結論を理解しておけば、海外旅行・ニュース・教育の場面で役立つとされます。ぜひ家族でニュースの呼び名の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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