ペットと一緒に避難 ってどう備えれば良いかご存じですか?
環境省は 「同行避難」 を原則とし飼い主の 責務 として日頃の備えが望ましいとされています。
この記事では、「同行避難」と「同伴避難」の違い と犬・猫の備蓄目安(5〜7日分)、必須グッズ4点(折りたたみキャリー・ペット用長期保存フード・携帯食器・ペット用トイレ砂シート)、そして 平時の準備(キャリー慣れ・ワクチン・マイクロチップ)を環境省・東京都の発表をもとに整理しました。
「同行避難」と「同伴避難」の違い|環境省ガイドライン
「同行避難」と「同伴避難」 は混同されがちですが別の概念になりますので違いを整理します。
「同行避難」と「同伴避難」の定義
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| 同行避難 | 飼い主がペットを連れて指定避難場所まで 避難する行為(避難行動) |
| 同伴避難 | 避難所で ペットを飼養管理する状態(必ずしも同室で過ごせるとは限らない) |
環境省ガイドラインの位置づけ
- 環境省「人とペットの災害対策ガイドライン」(平成30年2月)では 同行避難を原則 としているとされる
- 「同行避難」は避難行動を指す語で避難所内でペットと同室で過ごせるという意味ではない点に注意が必要とされる
- ただし 避難所内での飼養環境(同伴可否)は自治体ごとに異なる
- 多くの避難所では ペットスペース が屋外・別棟に設けられる
- 飼い主の責務として 避難所のルール順守 が望ましいとされる
詳しいガイドラインは 環境省「動物の愛護と適切な管理」 で確認できます。

ペットと一緒に避難所には入れるのかな?

「同行避難」は飼い主が避難場所までペットを連れて行く**避難行動**のこと、「同伴避難」は避難所で**ペットを飼養管理する状態**を指すとされていますよ。どちらも『避難所内で同室で過ごせる』という意味ではなく飼養スペースの可否は自治体ごとに異なるそうです。気になるなら事前に居住地の自治体に確認しておくのが良いですよ。
自治体ごとの違いを事前確認
東京都など多くの自治体ではペット同行避難の受け入れ可否・ルールを 事前公表 しているところもあります。引っ越し後・新規飼育開始時は 居住地の自治体ホームページ や 防災アプリ で最新情報を確認しましょう。
詳しい東京都の取り組みは 東京都保健医療局「『同行避難』するために」 で確認できます。
避難所情報・自治体連絡を平時に整える
復旧情報・自治体連絡は 防災ラジオ と 防災アプリ で平時から経路を整えておきましょう。


次に犬・猫ちゃん用の備蓄品の目安 を解説します。
犬・猫の備蓄目安(5〜7日分)
ペットの備蓄は 「人間用とは別枠」 で確保するのが望ましく家族にペットがいる場合、フード・水・薬・トイレ用品をまとめて1週間分用意するのが現実的とされます。
備蓄品目別の目安(中型犬・5kg猫)
| 備蓄項目 | 1日分の目安 | 7日分 |
|---|---|---|
| ドライフード | 100〜200g | 700g〜1.4kg |
| 水 | 200〜300mL | 1.4〜2.1L |
| トイレ砂/シート | 1〜2回分 | 7〜14回分 |
| 持病薬 | 処方量 | 1週間分 |
数値は目安・個体差ありで、体格・年齢・健康状態で必要量が変わります。
犬・猫の体格別フード目安
| 体格 | 1日のフード目安 | 7日分 |
|---|---|---|
| 小型犬(5kg) | 80〜120g | 560〜840g |
| 中型犬(10kg) | 150〜200g | 1.05〜1.4kg |
| 大型犬(20kg) | 250〜350g | 1.75〜2.45kg |
| 猫(4〜5kg) | 50〜80g | 350〜560g |
水の確保が最優先
- ペット用に 1日200〜300mL × 体重5kgあたり が目安
- 人間用備蓄水と兼用も可(ペット専用ボトルに分ければ衛生的)
- 長期保存水(5〜7年保管可)との併用が現実的
持病薬の備蓄
- 慢性疾患のペットは 1週間分 を非常用に確保
- かかりつけ獣医に相談して 「災害用予備処方」 を相談
- お薬手帳・処方箋のコピーも非常持ち出し袋に同梱
「特別療法食」のペットは多めに
- アレルギー・腎臓病・糖尿病などで 療法食 を食べているペットは入手困難に備えて 2週間分 が望ましい
- 一般のペットフードと 代替できない場合がある ため優先度が高い
同行避難の三大課題と4商品の対応
同行避難で家族が直面する課題は 「移動・食事・排泄」の3軸 とされます。本記事の4商品はそれぞれの課題に対応する構成になっています。
三大課題と4商品の対応
| 課題 | 必要なもの | 本記事の商品 |
|---|---|---|
| ① 移動 | キャリー・リード・ハーネス | 商品① 折りたたみキャリー |
| ② 食事 | フード・水・食器 | 商品② 長期保存フード/商品③ 携帯食器 |
| ③ 排泄 | トイレ砂/シート | 商品④ ペット用トイレ砂・シート |
「移動」が最大のボトルネックになる理由
- 災害時はペットも パニック になる可能性あり
- キャリーに入れる訓練がないと 暴れて手を噛む ケースが報告
- 徒歩で長距離移動するには 抱きかかえ+キャリー の併用が現実的
- 大型犬は 歩行可能ならリード移動+避難所では別途キャリーが必要になることもある
タワーマンションなど高層階にお住まいの場合は、停電でエレベーターが止まるとペットを抱えての階段移動が大きな負担になります。高層階ならではの備えはこちらもあわせてご覧ください。

「食事」は普段のフードと同じ系統で
- 災害時の 環境ストレス で食欲不振になるかも
- 普段のフードと同じ系統 を備蓄するとペットが食べやすい
- 開封後はストレス時に 少量を頻回 で与える方が望ましい
「排泄」は衛生確保が鍵
- 避難所では ペット用トイレスペース が限られる
- 平時から猫砂・ペットシート に慣らしておく
- 凝固剤併用で 臭い漏れ対策 を行うのが現実的
4商品+平時準備の組み合わせ
- 商品①〜④で 物理的な備え が整う
- 第9章の 平時の準備(キャリー慣れ・ワクチン・マイクロチップ)で 行動・健康面の備え が整う
- 両輪で同行避難の成功率が上がる
商品① 折りたたみキャリー|移動の要
折りたたみキャリーは 同行避難の中心商品 で平時から使い慣らしておくことが望ましいでしょうし体格と用途で選び方が変わります。

キャリーって災害時だけ使えばいいの?

平時からキャリーに慣らしておくのが良いですね。災害時にいきなり入れようとすると暴れてしまうことも考えられるので、お気に入りの毛布など入れて普段から快適な場所として認識させる方法が紹介されています。
体格別 キャリーの選び分け
| 体格 | おすすめタイプ | 重視軸 |
|---|---|---|
| 猫・小型犬(〜5kg) | 上開き/前開きハイブリッド | 出入れやすさ・耐荷重 |
| 中型犬(5〜15kg) | 拡張型ソフトキャリー/ショルダーストラップ付き | 担ぎやすさ・耐久性 |
| 大型犬(15kg超) | リード歩行+折りたたみハードクレート(避難所滞在用) | 自立歩行+避難所内拘束用 |
折りたたみキャリーの選び方4軸
| 軸 | 確認ポイント |
|---|---|
| 耐荷重 | ペット体重の 2倍以上 が望ましい |
| 収納サイズ | 押入れ・玄関収納に収まる薄型 |
| ショルダー | 両手が空くストラップ付き |
| 通気性 | メッシュ窓・夏場の熱対策 |
折りたたみ vs ハードキャリー
- 折りたたみ:平時はコンパクト収納・避難時に展開
- ハードキャリー:常時組み立て状態・耐久性が高い
- 災害時優先なら 折りたたみ が現実的
キャリーに慣らす訓練法
- 毛布・タオル を中に入れる(匂いがついたお気に入りのもの)
- おやつ をキャリー内で与える(快適な場所と紐づけ)
- 短時間の閉じ込め から始める(30秒→1分→5分)
- 散歩・通院 で持ち運ぶ(移動の練習)
- 災害時に違和感がない 状態を作る
訓練は 数週間〜数ヶ月 かけて段階的に行うのが望ましい。
商品② ペット用長期保存フード
ペット用長期保存フードは 5〜10年保管可能 な防災専用商品で普段のフードとは別に備蓄するのがおすすめ。
長期保存フードの選び方3軸
| 軸 | 確認ポイント |
|---|---|
| 保管期間 | 5〜10年(パッケージ表示確認) |
| 原材料 | 普段のフードと同じ系統(アレルギー対応) |
| 形状 | ドライ(軽量・長期保存)/セミモイスト(食いつき良) |
「普段のフードと同じ系統」を選ぶ理由
- 災害時の 環境ストレス で食欲が落ちるかも
- 見慣れない原材料 はさらに食欲を下げる可能性
- 例えば普段が チキン主体 なら長期保存もチキン主体のように同系統で選ぶ
アレルギー対応の確認
- 鶏・牛・小麦・大豆など、ペットのアレルギー履歴 を再確認
- 療法食を食べているペットは 療法食メーカーに長期保存商品 があるか確認
- 一般食では代替不可な場合があるため、獣医相談 が望ましい
開封後の保存
- 密閉ジップ袋 に小分け(湿気・酸化防止)
- 乾燥剤 を同梱
- 開封後は1ヶ月以内 に使い切るのが望ましい
- 長期備蓄では 未開封のまま 保管が基本
普段のフードを少し多めに買って食べた分を補充するローリングストックも有効です。こちらの PAW'S GREEN のペットフードも参考になります。
【PAW'S GREEN】「試食ローリング」のすすめ
- 長期保存フードは 災害時に初めて食べる とペットが拒否する可能性
- 平時から 月に1回は試食 させて慣らす
- 賞味期限が近いものから順に消費する ローリングストック が現実的
水の備蓄も忘れずに
- ドライフードを食べる際は 水分摂取が増える
- ペット用の水は 1日200〜300mL × 体重5kgあたり が目安
- 長期保存水(5〜7年)との併用
商品③ 携帯食器セット
携帯食器は 避難先で清潔にフード・水を与える ための必需品とされます。折りたたみシリコン製がコンパクトで使い勝手が良いでしょう。
携帯食器の選び方3軸
| 軸 | 確認ポイント |
|---|---|
| 素材 | 食品グレードシリコン/BPAフリー |
| 折りたたみ性 | 平らに畳めて荷物にならない |
| 2点セット | フード用・水用を分けられる |
給水機能付きボトルの便利さ
- ペットボトルに 直接装着 できるタイプは水の節約になる
- 散歩・通院・避難時のいずれでも使える 汎用性 がある
- ハンドル付きなら 片手で給水 できる
衛生面の工夫
- 使い捨てフードボウル(紙皿・コンビニ容器)併用で水の節約
- アルコールウェットティッシュ で食器を拭く運用
- 不衛生な環境では 食器の使い分け が現実的
2セット推奨の理由
- フード用・水用を 分ける ことで衛生確保
- 1セットしかないと 洗浄時にフード・水が同時に与えられない
- 折りたたみシリコンなら 荷物にならない
食器の保管方法
- 折りたたみ式は ジップ袋に入れて非常持ち出し袋に同梱
- 給水ボトル装着型は キャップ部分を別に 保管
- 平時から 散歩・キャンプ で使い慣らすのが望ましい
商品④ ペット用トイレ砂・シート
排泄の備えは 避難所での衛生 に直結しペットの体調管理にも影響するとされます。猫と犬で必要なものが異なります。
猫砂の3タイプ
| タイプ | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| 鉱物系 | 高吸収・凝固力強い | 在宅避難向き |
| 木質系 | 軽量・燃やせる | 持ち運び・短期避難向き |
| 紙系 | トイレに流せる場合あり/処分容易 | 在宅避難・トイレ流す前提 |
避難所では 「燃えるゴミ」扱い になることが多いため、木質系・紙系 が処分しやすいと思います。
犬用ペットシートの選び方3軸
| 軸 | 確認ポイント |
|---|---|
| 吸水量 | 1枚あたり300mL以上 |
| 厚み | 5〜10mm(漏れ防止) |
| 抗菌・消臭 | 活性炭配合・抗菌処理あり |
凝固剤併用で防臭強化
- 人用簡易トイレと同じ発想で、凝固剤 を併用すると防臭性能が上がる
- 使用済みシートは BOS素材防臭袋 に入れて二重包装が望ましい
- 廃棄まで 自宅保管 する場合は臭い対策が必須
「平時のトイレ習慣」を整える
- 普段から シート・砂で排泄する習慣 をつけておくと避難所でも困らない
- 散歩でしか排泄しない犬は シート訓練 を始めるのが望ましい
- 猫は 複数タイプの砂 を試しておくと災害時の選択肢が広がる
多頭飼育の場合
- 猫は 頭数+1個 のトイレが推奨される(平時)
- 災害時は 共用 になることが多いが、砂は多めに 備蓄
- 犬の多頭飼育も シート枚数を倍 で見積もる
廃棄ルールは自治体ごと
- 災害ゴミとして 「燃えるゴミ」扱い が一般的
- 自治体ごとに指示が異なるため、防災ラジオ・防災アプリで 公式情報 を確認するのが望ましい
平時の準備|キャリー慣れ・ワクチン・マイクロチップ
ペット防災は 平時の準備 が重要で物理的な備蓄だけでなく行動と健康の準備 も同時に進めていきましょう。

ワクチンの記録って避難所で必要なの?

避難所での集団生活では他のペットとの接触で感染症リスクがあるとされていますよ。ワクチン接種証明を求められる場合があるそうです。マイクロチップは2022年6月以降の販売犬猫で装着が義務とされ、迷子になった時の身元確認に役立つとされています。
平時の準備5項目
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ① キャリー慣れ | 平時から快適な場所として認識させる |
| ② 基本のしつけ | 「待て」「お座り」「伏せ」 |
| ③ ワクチン接種記録 | 避難所で求められる場合あり |
| ④ マイクロチップ装着 | 2022年6月以降の販売犬猫は義務とされる |
| ⑤ 狂犬病予防接種 | 犬は年1回(法的義務) |
① キャリー慣れの段階的訓練
- 毛布・タオル:匂いがついた快適な布を入れる
- おやつ:キャリー内でおやつを与える
- 短時間閉じ込め:30秒 → 1分 → 5分 → 30分
- 散歩・通院での持ち運び:移動の練習
- 数週間〜数ヶ月 かけて段階的に進めるのが望ましい
② 基本のしつけ
避難所では 他の人・他のペット と接する場面が増える可能性が高いので「待て」「お座り」「伏せ」などできると 集団生活でのトラブル回避 に役立ちます。
③ ワクチン接種記録
- 混合ワクチン(犬:5〜10種)・狂犬病(犬・法的義務)
- 猫の3種混合ワクチン・FeLV など
- 接種証明書 をスマホで撮影してクラウド保管しておくと災害時に役立つ
- お薬手帳と一緒に 非常持ち出し袋 にコピーを入れておく
④ マイクロチップ装着(2022年6月〜義務)
- 2022年6月以降に 販売・譲渡された犬・猫 は装着が義務
- それ以前の飼育ペットも 装着推奨
- 災害時に 迷子になっても飼い主特定 が可能になる
- 装着費用は3,000〜5,000円程度(病院により差)
詳しいマイクロチップ情報は 環境省「動物の愛護と適切な管理」 で確認できます。
⑤ 狂犬病予防接種
- 犬は 年1回の狂犬病予防接種 が法的に義務
- 接種証明書(鑑札・注射済票)を 首輪に装着
- 避難所で身元確認に役立つ場合がある
まとめ
ペット防災・同行避難ガイドを整理しました。
- 同行避難 ≠ 同伴避難:同行避難は 避難場所まで連れて行く避難行動/同伴避難は 避難所でペットを飼養管理する状態(同室とは限らない)
- 環境省ガイドライン:同行避難を原則/同伴可否は自治体ごとに異なる
- 備蓄目安:犬・猫ともに 5〜7日分(フード・水・薬・トイレ用品)
- 三大課題:移動(キャリー)・食事(フード・食器)・排泄(トイレ砂シート)
- 商品4点:折りたたみキャリー/ペット用長期保存フード/携帯食器セット/ペット用トイレ砂・シート
- 平時の準備5項目:キャリー慣れ・基本のしつけ・ワクチン記録・マイクロチップ装着・狂犬病予防接種
ペットも家族の一員です。飼い主の責務 として平時から備えを進めることで災害時にも家族そろって安全を確保しやすくなるとされます。ペットの備えも整えてみてはいかがでしょうか。
非常持ち出し袋・備蓄の全体像は関連記事もあわせてご参考ください。



