地震は突然やってきます。台風のように前もって気象衛星からのルート/規模の予測はできないのが実情です。
いつやってくるのか分からない地震へ完全に対策することは不可能と言わざるを得ませんが、起こった場合に備えて取るべき行動について先に優先度を付けておくことでスムーズに対応できる部分があります。
今回は「自宅にいたとき」地震が発生したケースについて考えてきます。
最優先事項は身を守ること
地震が起こってしまっても、揺れていないところに移動できれば安全ですが事実上それは不可能です。
しかも震度の大きさによっては、タンスやテレビ、冷蔵庫の大型のものから、花びんやリモコンなどの小型のものまで飛んでくる危険性があります。
どんなに大きな地震であったとしても5分以上揺れ続けることはまずありませんので、大きなものが倒れてくる、飛んできたとしても自分の身を守ることを最優先にし、揺れが収まった後に倒れた家具や割れた食器類、ぐちゃぐちゃになった小物類の片づけを行うことにしましょう。
自分の身に起こり得る被害とは
自宅において地震によって起こり得ることについて、次の被害が想定されます。
揺れる震度にも寄りますが、事実上すべての被害を防ぎきることは残念ながら難しいです。
- 天井の落下、建物の崩落
- 大型の家具やテレビ/冷蔵庫などの転倒
- 窓ガラスや食器棚からの食器類が落ちることによる破損
- ガスコンロによる火災やガス漏れ、電気の漏電による火災・爆発
揺れだす前(緊急地震速報など)にできる対応
スマートフォンやテレビにより一定規模の大きな地震が想定されるとき、緊急地震速報による通知や表示がされると思います。
緊急地震速報には2種類あり、「警報(特別警報もあり)、予報」に分けられています。
警報は最大震度5弱以上の揺れが予想された場合、特別警報は震度6弱以上が予想で発令されます。
予報は最大震度3以上又はマグニチュード3.5以上等と予想された場合に発表されます。
揺れだす前にわずか数十秒でも余裕ができたのならば、できるだけ次のことを実行しましょう。
- ガスコンロの火が付いていれば消す、元栓を閉める
- 花びんなど接地面積に対し背の高いもの(座りのわるいもの)を床、シンク内へ移動させる
- 食器棚の戸を閉める(カギ付きであればロックする)
- 窓ガラスなど割れる可能性があるものから離れる
- タンスなど大きな家具から離れる
- そして、机やテーブルなどの下にもぐりこむ
地震で揺れているときの対応
緊急地震速報などで揺れだす前に対応できると良いのですが、直下型地震や震源が近くで発生震度が浅い場合は速報などの通知が来る前に揺れだしてしまいます。
すでに揺れているときには、自分の身を守ることを最優先にしましょう。
ケガさえしなければ、地震が収まるのを待って散乱した物の後片付けですが、揺れているときは体感できる揺れが収まるまで次の行動をとりましょう。
- 体(特に頭部)を守るため、机やテーブルなどの下に潜り込み机などの脚を握っておく
- 近くのヘルメット、なければ座布団やクッションで頭部を覆う
- 靴下、スリッパを履いておく(可能であれば)
揺れが収まった後の対応
地震の揺れが収まったら落ち着いて次の行動を行いましょう。
- ケガはしていないか?
- ガスを使っている状態ではないか?⇒ ガスの元栓を閉める
- ガラス、食器など割れたものはないか?⇒ 割れていればスリッパ、靴(安全のため室内でも)を履いて行動
- 外の状況に異変はないか?⇒ 火災や家屋の倒壊が起こっていれば避難所への準備
特に大きな地震のときは揺れが収まったとしても、しばらくは気が動転(興奮)した状況となりますので、通常時以上に気を落ち着け深呼吸をした後にその後の行動へ移りましょう。
まとめ
- 地震が起きた際に最優先すべきことは「自分(家族)の身を守ること」!
- 緊急地震速報などで揺れる前に余裕があれば、火災に繋がりかねない「ガスの炎を消す、元栓を閉じる」ことを優先
- 揺れている間は頭部を守ることを優先し、机やテーブルの下に潜り込み揺れが収まるまでじっと我慢。
- 揺れが収まったら、いつも以上に落ち着いて状況を確認
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