富士山が噴火したら首都圏では 何が起きる と想定されているかご存じですか?
2026年現在 内閣府は 首都圏の広域降灰対策 を本格的に呼びかけているとされています。
この記事では1707年宝永噴火を想定モデルとした内閣府の被害想定 を家庭目線に翻訳します。距離×降灰厚別シナリオ表・3軸影響・降灰前準備5つ・行動Q&A 5問・装備3点までまとめました。
富士山噴火の想定(内閣府・宝永噴火)
富士山は 常時観測火山 に指定されており気象庁が24時間体制で観測を続けているとされています。「いつ噴火するか」は予測されていません が内閣府は噴火時の被害想定を公表しているとされます。
想定モデルは「1707年宝永噴火」
内閣府の被害想定は1707年(宝永4年)の宝永噴火 をモデルにしているとされています。
- 宝永噴火は 富士山史上記録に残る最後の噴火(江戸時代)
- 約2週間(16日間ほど)継続 し、関東地方に 数cm〜数十cmの降灰 をもたらしたとされる
- 当時の江戸(現在の東京)でも 数cm程度の降灰 が記録されているとされる
- 49日前には宝永地震(M8.6)が発生していたとされる
内閣府の2025〜2026年の啓発
詳しくは 内閣府「火山防災対策」 で確認できます。近年は首都圏の広域降灰に関する啓発資料やCG動画も公表されているとされています。

富士山ってだいぶ前から言われてるけど、いつ噴火するの?

いつとは言い切れないんです。ただ気象庁は常時観測を続けていて内閣府は1707年の宝永噴火級を想定して首都圏降灰の対策を呼びかけているとされています。
影響は風向きで大きく変わる
実際の被害は 風向き・噴火規模・季節 で大きく変動します。
- 東風:東京方面に降灰しやすい(特に冬の偏西風)
- 南風:山梨・長野方面
- 噴火規模:火山爆発指数(VEI)4〜5級を想定とされる
火山活動の最新観測は 気象庁「火山登山者向けの情報提供ページ」 で公開されています。
日本の地震災害全体の文脈は関連記事もあわせてご参考ください。

降灰以外の火山現象(溶岩流・火砕流・噴石など)の違いや、噴火警戒レベル1〜5の見方は関連記事もあわせてご参考ください。


距離・降灰厚別の影響シナリオ表
内閣府の被害想定をもとに距離×降灰厚別のシナリオ を整理しました。実際の降灰厚は風向き・噴火規模で大きく変動するため、ここでは 段階バンド表記 で「家庭で何が起きるか」を示します。
距離・降灰厚別シナリオ表(バンド表記)
| 降灰厚(目安) | 主な影響 | 距離の目安 |
|---|---|---|
| 〜50cm | 木造家屋倒壊リスク/停電・断水・通信遮断 | 富士山近隣(山梨東部・静岡東部) |
| 〜30cm | 停電・断水長期化/屋根崩落リスク(湿潤時) | 神奈川西部・静岡中部 |
| 〜10cm | 鉄道全面停止/道路通行困難/停電多発 | 神奈川中部・東京西部の一部 |
| 〜2cm | 鉄道運休/呼吸器症状/視界悪化 | 東京都心部・千葉・埼玉の一部 |
| 微量(〜数mm) | 鉄道遅延/呼吸器配慮/清掃必要 | 関東広域 |

灰の厚みって何センチになると困ることになるの?

数mmで鉄道が止まり、数cmで停電が広がり、10cm超で建物倒壊リスクが出るとされています。距離と風向きで地域差が大きいのでハザードマップでの確認がおすすめです。
「自分の地域は何cm」はハザードマップで
表はあくまで 段階バンドの目安 です。風向き・噴火規模で大きく変動するため精密な単一値は時期と前提で変わります。
自分の市区町村の想定は、以下で確認することが推奨されています。
- 内閣府ポータル(広域降灰想定)
- 国交省「重ねるハザードマップ」
- 各都県の防災部局ホームページ
ハザードマップと警戒レベルの読み方は関連記事もあわせてご参考ください。

湿潤時はリスクが上がる
降灰は 雨と組み合わさると重量が増し、屋根崩落リスクが上がる とされています。
- 乾燥した火山灰:約1.0g/cm³
- 湿った火山灰:約1.5〜2.0g/cm³
- 屋根の許容荷重を超えると 崩落のおそれ
降灰時に降雨予報があれば注意を強める判断材料になります。
家庭で何が起きるか:ライフライン・健康・交通の3軸
首都圏降灰の家庭への影響を 3軸 で整理します。
軸① ライフライン
火山灰は 電気・水道・通信 に広範囲な影響を与えるとされています。
- 電気:碍子(がいし)に灰が付着して 絶縁不良・停電
- 水道:浄水場の機能停止/配管詰まり/断水
- 通信:携帯基地局・中継局の故障で 通信障害
- ガス:直接の影響は限定的だが復旧時の漏洩点検が必要とされる
断水時のトイレ対策の詳細は関連記事もあわせてご参考ください。

軸② 健康
火山灰は ガラス質の細かい粒子 で呼吸器・目への影響が報告されているとされます。
- 呼吸器:気管支炎悪化・喘息発作・咳の長期化
- 目:結膜炎・角膜の傷
- 皮膚:かゆみ・かぶれ
- 特に注意:乳幼児・高齢者・基礎疾患のある方
軸③ 交通
降灰は 交通機関に広範な影響 を与えるとされています。
- 鉄道:信号系統・架線への灰付着で 運休
- 道路:スリップ・視界悪化/通行制限
- 航空機:エンジン吸気で全便運休
- 自動車:エアフィルター詰まり/ワイパー故障
影響の長期化に注意
宝永噴火は 約2週間(16日間ほど)継続 したとされており、影響は 数日〜数週間 の長期化が想定されます。1日の備えではなく 数日〜2週間の備え が望ましいとされます。
降灰前にやる5つの準備
降灰前に 平時から揃えておきたい準備 を5つに整理しました。気象庁の噴火警戒レベル更新・前兆現象報道のときに慌てず動けるようにしておくのがポイントです。
準備① 備蓄点検(数日〜2週間分)
- 水:1人1日3L × 数日〜2週間
- 食料:常温保存・調理不要のもの優先
- 携帯トイレ:断水対応
- 薬:持病薬の予備
非常持ち出し袋・長期保存食は関連記事もあわせてご参考ください。


準備② マスク・ゴーグル準備

マスクって普通のじゃダメなの?

火山灰はガラス質で粒子が細かいので普通の不織布マスクだと吸い込んでしまうんです。DS2/N95規格相当のマスクが望ましいとされていますよ。
- マスク:DS2/N95規格相当の防塵マスク
- ゴーグル:無気孔型(隙間から灰が入らない)
- 家族人数分 + 予備
準備③ 換気口・排水口の養生
- 換気口:マスキングテープ+ビニールで一時封鎖
- 窓のサッシ:隙間テープで密閉
- 排水口:降灰時は灰の流入を防ぐ
- エアコン:屋外機の上部にカバー
準備④ 連絡手段確保
- モバイルバッテリー:満充電を複数
- ポータブル電源:スマホ・ラジオの長時間運用
- 固定電話:停電時も使える機種(電池式)
- 災害用伝言ダイヤル171 の操作確認
準備⑤ 避難場所・経路の家族共有
- 自治体の 指定避難所 を確認
- 家族の 集合場所 を平時に決める
- 子ども・高齢者・ペットの 避難パターン を共有
- 通学・通勤先からの 経路 を複数確認
降灰中・降灰後の行動Q&A 5問
降灰が始まったら何をすべきか・避けるべきかをよくある5つの疑問 に答える形で整理します。
Q1. 外出していい?
A. 屋外活動は控えるのが推奨されているとされます。
- 通勤・通学は 状況に応じて中止 の判断
- 必要な外出時は マスク・ゴーグル・長袖
- 子ども・高齢者・呼吸器疾患のある方は 特に外出を避ける
Q2. 室内換気はどうする?
A. 灰の侵入を防ぐため、換気は最小限が望ましいとされます。
- 窓・換気扇は閉める
- 室内空気は 空気清浄機 で循環
- 二酸化炭素濃度に注意(長時間は短時間だけ換気)
Q3. 水道は使える?
A. 浄水場停止で断水の可能性があるため、備蓄水とトイレ用水の確保が望ましいとされます。
- 飲料:備蓄水を使う/給水車の情報を待つ
- トイレ:携帯トイレを優先(配管詰まり防止)
- 入浴・洗濯:当面は控える
Q4. 車は運転していい?
A. 視界悪化・スリップ・フィルター詰まりで運転は推奨されないとされます。
- 緊急時以外は控える
- 運転時は 低速・ハザード・ライト点灯
- ワイパーは水と一緒に(乾拭きはガラスを傷つける)
- 駐車中は エアコン外気導入を停止
Q5. 降灰後の清掃はどうする?
A. 乾いた状態でほうき・ちりとりで集めるのが望ましいとされます。
- 水で流さない:配管・排水に詰まる
- ほうき・ちりとり で集めて袋に
- マスク・ゴーグル装着 で作業
- 自治体の 灰処分ルール に従う
降灰の処分方法は 自治体により異なる ため、市区町村ホームページで事前確認することが推奨されています。
首都圏降灰に備える装備3点
首都圏降灰に備えて家庭で揃えておきたい必携装備3点 をご紹介します。
① 火山灰対応マスク(DS2/N95規格)
DS2/N95規格相当の防塵マスク が火山灰の細かい粒子をブロックするのに望ましいとされています。
- DS2(厚労省)/N95(米国NIOSH)規格 相当
- 3M・興研などの定番メーカー製
- 顔への密着性 が高いカップ型 or 折りたたみ型
- 家族人数分+予備(使い捨てが基本)
② 防塵ゴーグル
目への灰の侵入を防ぐ無気孔型ゴーグル が望ましいとされています。眼鏡の上から装着できるオーバーグラス対応モデルが便利です。
- 無気孔型(側面の通気孔がない)
- オーバーグラス対応(メガネの上から装着可)
- 曇り止めコーティング
- 家族人数分(子ども用サイズも検討)
③ 防災ポータブル電源
停電下でスマホ・ラジオ・LEDライトの電源を確保 するための装備です。情報収集と連絡手段の維持が降灰時には欠かせません。
- 容量500Wh〜1000Wh(スマホ50〜100回充電可能)
- AC・USB・シガーソケット 多出力対応
- ソーラーパネル併用 で日中充電可能
- 空気清浄機の電源 にも活用できるモデル
防災ポータブル電源の選び方は関連記事もあわせてご参考ください。

まとめ
富士山噴火と首都圏降灰の備えの要点を整理しました。
- 想定モデル:1707年宝永噴火(49日間継続・関東に降灰)
- シナリオ:降灰厚バンド(〜50cm/〜30cm/〜10cm/〜2cm/微量)で影響が変わる
- 3軸影響:ライフライン(停電・断水・通信)/健康(呼吸器・目)/交通(鉄道・道路)
- 降灰前準備5つ:備蓄/マスク・ゴーグル/換気口養生/連絡手段/避難場所共有
- 行動Q&A:外出控える/換気最小限/水道は備蓄優先/車は避ける/清掃は乾いた状態で
- 装備3点:DS2/N95マスク+防塵ゴーグル+ポータブル電源
「いつ噴火するか」は予測できませんが 「もし噴火したら何をするか」 は家族で話し合っておけます。ぜひ自分の地域のハザードマップを確認しながら家族で備えを整えてみてはいかがでしょうか。


